誰がために鐘はなる…天童市舞鶴山の麓で古流修験・總本山甑嶽山観音寺の山伏甑岳さんによる修験道講義

山伏・甑岳さんの講義

こんにちは。米沢藩・小山道場講師の小山です。今回は私の講演ではありません。
前回の水行体験布施弥七京染店の布施さんにご紹介いただき、古流修験・總本山甑嶽山観音寺の甑岳さんと知り合いになったため、甑岳さんのご好意で修験道についてご講義をいただきました。甑岳さんは修験道を探究し、東京のほかに国外でも古流修験の講義を行っています。世界中から甑岳さんの元に修験者が集まってくる凄い山伏です。
また、講義場所を天童市舞鶴山の麓でフリースクールをしているterra(テラ)の工藤さんに提供いただきました。

いろんなご縁をいただき、修験道講義「山伏修行を実生活で実践しよう!」の開催を実現できました。
今回は、いただいたご縁での開催でしたので、参加者もご縁だけで募集させていただきました。

修験道〟って何?
本当のところどんなのなの?

という疑問がほぼ解消しました。歴史を読み解くためにも必要だった六道についても、パワーポイントを使って凄く分かりやすく教えて貰えました。山形県南部の史跡と伝説の謎々がさらに解きやすくなりました。そのうち、私が山形県南の歴史の謎を丸裸にしちゃうかもしれません。

若松寺
若松寺若松観音

帰り際、工藤さんに鈴立山若松寺へ連れて来て貰いました。
私がずっと気になっていた場所です。

西の出雲大社・東の若松寺の縁結びの刹那。
最上1番 若松観音 若松寺。
山形県のお祭り「花笠音頭」の若松さまです。

♪目出度 目出度の若松さまよ〜

by 花笠音頭

花笠音頭は明らかに山岳信仰を物語っている歌です。

ここは山寺慈恩寺などの有名なお寺と〝紅花〟と合わせて日本遺産になっていて、山形県の歴史にとって、重要な場所のひとつが若松寺です。境内入口には子育お乳さまがいらっしゃいます。

お乳さま ふれれば お子さま 良く育つ

by 鈴立山 若松寺

若松寺お乳様
若松寺お乳様

母の胎内で子が育っていて堂宇の中におっぱいがいっぱいです。
「はい!喜んで!」とゆっくりと味わい、名残惜しむようにお乳さまを触らせていただきました。

 安心してください…
 私は変態ではありません…
 おっぱいが好きなだけなんですっ!

実は、私が講演活動で導いている修験道「ドラゴンロード」は紅花が重要なんです。そして、その信憑性の裏付けには〝紅花〟が不可欠なんです。米沢藩の修験道と紅花。両方とも明治時代以降に歴史の表舞台から姿を消し、細々と受け継がれて復活しつつある日本伝統信仰です。

いま〝紅花畑〟は世界農業遺産への登録に向けて進行しています。
いま〝修験道〟はインバウンドやSDGsの観点から観光として注目され始めています。

子を育てるがのごとく、もう一度この火種を大切に育てなければなりません。
子の命は、母の胎内でこそよく育ちます。
山形県の母なる大地に守られて、途絶えたはずの日本伝統が再生し始めているのです。

今後の山形県の人口は驚くほど減ります。
現状のままでは、やっていけなくなる自治体が出てくるでしょう。
ぬるま湯が熱くなる頃には共倒れも無きにしも非ず。
しかし、まだ希望があります。そろそろ閉ざされた門戸を開かなければならない時期です。
官民も県民も、昔ながらの神仏の信仰に従事している立場にある社寺仏閣の方も世界を目指す準備をすべきでしょう。
地域と信仰を守るためにも、真の歴史を紐解き世界に発信するのです。

鈴立山若松寺を登ってみました。
慈覚大師・円仁が見つけた伝説の水源に弁財天がありました。

見晴台からは天童の舞鶴山が見えました。
そこに大風鈴がありました。
謹んで天童の町に祈りを捧げさせていただきました。
胎内で育った童子が天から舞い降りますようにと。

若松寺見晴らし台の大風鈴
若松寺見晴らし台の大風鈴

聖観音菩薩

修験道(探求)

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