水源に祈りを込めて水で体が整う!山形県東根市・甑岳修験の水行体験

山形県東根市甑岳の水行体験

こんにちは。米沢藩・小山道場講師の小山です。
物事は体を使って経験を始めると理解が深くなり、情報も縁も勝手に動き出すのを感じます。
さて、私がまた山伏みたいになりつつあります。

私は、山形県置賜地方の失われた修験道と、出羽三山参詣道および熊野三山参詣道の現地調査しています。

この修験地は平面ではなく、次元(レイヤー)が作られていることがわかりました。山形県村山地方も置賜地方も同じように、北極星北斗七星の星々の縮図として行場が作られているのです。山形県には、この2つの宇宙が1つの大地に重なっています。もしかしたら、庄内地方や最上地方も含めるとさらに宇宙が重なっていて、山形県全体に仏教世界観の三千大千世界が施されているのかも知れません。そこに浮かび上がる「りゅう座」が、山中に分け入っていく出羽三山参詣道および熊野三山参詣道になっています。

そんな話を講演会でしていたら、山形市で江戸時代からの染呉服店を営む友人から「甑岳の水行を体験しにいかない?」と気軽に誘われました。

水源いづる行場を求めて甑岳初峰入!

朝6時。とある場所に集合して、山伏の甑岳さんに水行ができるポイント近くまで車で連れて行ってもらいました。法螺貝を吹いて峰入りです。法螺貝と白装束が揃っていると修験の雰囲気が一気に出ます。本格修験への参加が難しくても仮体験や観光にぴったりです。まさに、私が置賜地方に復活させたい修験道体験を甑岳さんは既にやっていらっしゃいました。
行場は昔あった修験伝承をもとに、湧水を探し出して、誰でも安全に行ができるように甑岳さん自身でDIYしたとのことです。

水源からの湧水は非常に冷たい水でした。

服を脱いで、体と水が一体化する順序を教えていただきながら水行を体験しました。
甑岳さんは修行よりも楽しむことを教えてくれました。
また、撮影をしてくれたり同じことを何度も見せてくれました。
子を育てる母のように…何度も何度も。普通の行ではありえないことです。
場に慣れ、行に慣れ、体が整いはじめていきます。

甑岳さんからも甑岳からも学びがありました。

お名前が、甑岳の甑岳さんなので話がややこしいですがそういうことなのです。
山形県では、そこら中で代々血統が受け継がれて、昔ながらのことが現代でもそこに続いていることが沢山あるのです。

甑岳は昔々からの修験の山なのです。

僕が導き出した「ドラゴンロード」ならびに古代からの山岳信仰の修験道デザインの一角にあたる山です。
水行の体験を終えて、その湧水で淹れたコーヒーをご馳走してくれるというので、山小屋松風荘のポイントに移動しました。その入口には草木塔が立っていました。山川草木。これがあるということは、ここに修験道がある証拠です。

山形県東根市甑岳にある草木塔

甑岳さんが入れてくれるコーヒーは柔らかくおいしかったです。
山小屋から見える天童市内と出羽三山方面の山々の景色は、最上のカフェ気分でした。

一緒に参加した結城さんと、アルプスの少女ハイジのオープニングに出てくるようなブランコに乗りました。
今回の体験で初めてお会いしましたが、約850年前まで私と先祖が一緒だった結城さんです。一目見て分かりました。ご縁とは、他生の縁のごとく引き合うように何百年も繋がっていくものなのです。きっと、この考え方は現代の西洋科学では解明することはできないでしょう。この世界は経験しないと分からないことの方が多いのです。

甑岳修験。水行の体験。非常に思い出深い1日となりました。

なお、この甑岳山頂がケフェウス座(仮和名:胎内座)δ星に位置する修験の山になっています。
甑岳さんにもこのことをお伝えさせていただきました。
すると、「来春の甑岳峰中修行にも参加してみないか?」とお誘いをいただきました。

山形県村山地方のケフェウス座修験道・甑岳修験地

誘ってくれて、縁をつないでくれた染呉服屋の布施さんありがとう。
一緒に参加の皆さん、友達になってくれてありがとう。

甑岳と甑岳さんに感謝。そして、山形にある水と命に感謝しつつ。

この記事を読んで甑岳にご興味をお持ちの方は、ぜひ登って見てください。
湧水も自由に持ち帰ることもできますので、ペットボトルを持参して。
よろしければ、ドラゴンロードガイドもいたします。

ちなみに、以下は同じく山形県内の修験のまち山形県西川町が開発した霊峰月山の自然水です。

月山自然水

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